好きなことは、好き
先日セミナーを実施した後、我ながらつぶやいた「私のスポーツ栄養へのハマりかたって、やっぱりちょっと異常だよな」ということが、頭の中をぐるぐる回っています。
野球・食物・音楽。
正直に言ってずいぶん前から、私はこの3つ以外の世の中のほとんどにあんまり興味がありません。
偏った人間だなと自分でも思うし、私みたいな人間がたくさんいたら世の中回らないよな、とも思います。
でもそんな奴だからこそ、できることがあるのではないかな、とも思います。
というわけで今回は、「好きなことへのこだわり」についてちょっとディープな自己紹介。
① 野球
スポーツは苦手ではなかったのですが、小学校の体育のソフトボールの授業であまりにもボールがバットに当たらず、「これより小さくて速いボールを打てる野球選手って、すごい!」と思い、その後野球漫画にハマったのが事の発端でした。中学生で高校野球にはまり、高校時代は球場に通い詰め、ついには熊本から一人で甲子園に行って3日間で12試合連続観戦し、3年生になると高校野球に少し冷めてしまって今度はプロ野球に目覚め、大学時代はスコアブックを片手に社会人野球やプロ野球2軍も見に行くようになり。そうこうしていたらドミニカ共和国から来た選手・スタッフたちと仲良くなって冬はドミニカまで何度も野球を見に行くようになり、日本では来日選手の応援で四国の山奥まで試合を見に行ったり。はたまたワールドベースボールクラシックを見ていたら他の国のスピード感に圧倒されて今度はメジャーリーグにハマり、今は来日ドミニカ選手の応援をしつつ、シーズン中は暇さえあればメジャーリーグ中継を見る毎日。2軍の球場常連のコアな野球ファンにもドン引きされるオタク度を発揮しています。「野球女子」みたいなかわいいものではありません。
② 食物
食への強い執着は物心つく前からのようで、子どものころの写真ではいつも何か食べているし、昔の記憶はほぼ、食べ物と共にあります。お腹があんまりいっぱいになる感覚は好きでないのでたくさんは食べませんが、なんでも食べますし、飲みます。スポーツ栄養がやりたいと思ったのも野球と食べることが好きだからですが、アルバイトも食関係(か、野球)ばかりで、特に大学時代3年間勤めた「広島アンデルセン」では、それまで知らなかった固いパンのおいしさ、チーズやワインやドライフルーツやチョコレートなど、食の楽しさが一気に広がりました。料理は小さいころから好きだったのですが、最近はシンプルな自分好みのものくらいしかしなくなり…でも、自分の「おいしい!」と思えるものは作れます。
③ 音楽
団地暮らしだったのに大音量でクラシックか中島みゆきさんがかかる家で育ち、3歳から高校生までピアノを習っていたので、音楽はいつも身近にありました。モーツアルトに対抗して小学生から作曲をしたり、中学時代にはカラオケで「時代」を熱唱してとなりの部屋のおじさんたちに拍手をもらったり、大学時代に沖縄民謡を歌い始めてみたり、アフリカ太鼓のバンドに参加してステージに出てみたり、インド旅行でタブラ(太鼓)を習って楽器を抱えて帰ってきたリ、思い返せばやっぱりちょっとはまり方がマニアック…。ドミニカ共和国ではそこら中で心臓の鼓動が狂うくらい大音量で音楽がかかっていたりしますが、私が思うに野球とコーヒーと砂糖とピカポジョ(絶品フライドチキン)と音楽でできている国なので、私にとって中毒性があるのも必然だったのかもしれません。
そんな私がどっぷりハマった、スポーツ栄養学。
大学の図書館で、海外のジャーナルを読み始めたあたりからきっとちょっと異質なハマりかたをしていたのでしょうけれども…。
自分では野球をしていない野球ファンが野球を語るように。
食べるのが好きな人がいろいろな国のまだ見ぬ料理を食レポするように。
レコードのコレクターがお気に入りの曲を紹介するように。
研究者ではないけれど、ちょっと異質なハマりかたをした私なりのスポーツ栄養情報を発信していけるといいなと思います。
こんなところでこんな文献を見つけた!とか、こんな面白い研究があって、こんな面白いことが分かった!とか。私が出会ったスポーツ栄養のいろいろな側面を日本のスポーツ栄養士にも知って欲しいし、知っていたら一緒に盛り上がりたいし、私の知らないことは教えてほしいです。
アメリカのメジャーリーグの球場のバックネット裏で毎日野球を見るおばあちゃんになることが私の夢ですが、それが叶わない今もメジャーリーグの楽しさを伝えてくれるし、日本野球しか興味がなかった人にも「メジャーってすごいな、一流選手が目指すのも分かるよ」と思わせてくれる、BS1メジャーリーグ中継みたいな存在。
「スポーツ栄養士の図書館」や私のセミナーが、日本のスポーツ栄養の中でそういうものになれればいいなと思います。
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