オーダーメイドの戦闘食

今年も8月15日が過ぎ、日本では戦後がまた一年延びました。


90歳を超えた大叔母は、長崎のキノコ雲も実際に見たそうです。

私の仕事を応援してくれているので、チラシを見せると、

”戦闘食”の文字に心なしか眉をひそめました。


”スポーツをしている人が、精一杯力を出し切って戦えるようにっていう意味だよ”

と説明すると、”あ~、なるほどね”と安心した表情を見せました。


アスリートのための戦闘食とは、

・勝つための食事

・強くなるための食事

・コンディションを整える食事

・体重階級のある競技であれば、計量前に体重を合わせる食事 です。

やみくもに筋肉量を増やすことや、健康を害するほど体重を落とすことが目的ではありません。一般的な、生活習慣病を予防する健康食とも違います。


スポーツ栄養で定番のように扱われている内容が、実は戦闘食ではなく、健康食ではないか?ということが良くあります。

少し見てみましょう。


① 一日三食きちんと食べましょう

運動量の多いアスリートでは、一日に必要なエネルギー量は運動をしていない場合の2倍以上になることもあります。これを三食で食べようと思うと、1回の食事量は膨大になり、食の細いアスリートでは食べることが苦行のようになってしまいます。

間食は、健康食の考え方ではマイナスに見られがちですが、戦闘食では大いにプラスの要素です。練習前・練習中のエネルギー補給、運動後の回復などタイミングよく、間食を使いこなしましょう。


② バランスよく食べましょう

スポーツ栄養では、例えば炭水化物・脂質・タンパク質を、エネルギー比のバランスでは考えません。エネルギー比率で習いました?それなら、それはもう古いです。なぜなら?一食のバランスが良くても、全体の枠としてのエネルギーがずれていれば、”良い食事”とは言えませんし、試合や練習のスケジュールによっては、一般的に”バランスの良い”食事が逆に胃もたれにつながることもあります。

戦闘食では、炭水化物(糖質も含む)やタンパク質、脂質をもっと戦略的に使います。1食1食のバランスを完璧にする必要はありません。


③ 砂糖や油は、体に悪いので控えましょう

これも、エネルギーをあまり使わない人の健康食の話ですね。

戦闘食では、エネルギー不足は大敵!砂糖や油も味方につけます。


④ 運動中は30分ごとに、コップ1杯のスポーツドリンクを飲みましょう

一般的な声かけとしてはいいのかもしれませんが、アスリートの運動時の発汗量や、汗に含まれる塩分の量は、エアコンの効いた室内か炎天下か、軽いストレッチか激しいスプリントか、また同じ環境で同じような動きでも個人で異なります。

戦闘食では、一人ひとりに合った水分摂取を模索します。


…というように、健康食と戦闘食は別物で、戦闘食にはかなりの個別性が求められます。


アスリートには、一般的な健康食ではなく、オーダーメイドの戦闘食を。


まだ自分の戦闘食が見つからない方は、オーダーメイドの戦闘食を一緒に作り上げてみませんか?


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