アスリートらしい食べ物?
以前関わっていたチームの選手が、雑誌の記事の中で、
体を大きくしたいから寝る前に菓子パンを食べている、
と語っているのを目にしたとき…私はイライラしてしまいました。
なんだそれ恥ずかしい、撤回してよと思ってしまったのです。
アスリート向けのフードサービスで働いていた時には、
選手を誘惑する菓子パンなんか提供しないようにと、
バトルを繰り広げたことも何度かあります。
私も菓子パンは好きなのですが、ごはん…にはならないし、おやつ…には重すぎる?
なんか、食べるタイミングが難しいなと思って、食べる機会は少なくなっていきました。
意識が変わってきたのは、ごく最近のこと。
アスリートのエネルギー不足の問題を知ってからです。
寝る前に菓子パン
も…ありかもしれない。
最近関わった、体を大きくしたい高校生には、自分が食べられる時に、食べられるものをなんでも食べて、エネルギー摂取を増やす工夫をしてみるように伝えてみました。
すると…
一年生大会の試合日、応援&お手伝いの二年生が…
ポテチを食べている!笑
スポーツ栄養士としてはどう対応すべきでしょう?
一瞬、無意識に感じた苛立ちと落胆をフラットな状態に戻し、冷静に理由づけしてみることにしました。
身体づくりの目標:体を大きくしたい
競技特性:体重または除脂肪体重が多い方が有利
嗜好:スナック菓子は好き!
状況:普段の間食は練習時間に合わせて炭水化物とタンパク質を考慮。つまり、日常的にスナック菓子を食べているわけではない。
…今日は応援とお手伝い。普段は食べたいけどなかなか食べられないスナック菓子を食べるにはいいタイミングじゃないか。
目標と食べ方に矛盾はないな、と腑に落ちました。
アスリートだからこれは食べてはいけない、というものなんて本来ないはずなんです。
だから好きなものを食べるのに、罪悪感を抱く必要もない。
競技に悪影響が出ないよう計画して、おいしく食べればいいのです。
ただ、むしろ気を付けなければならなのは…
アスリートの食べ物とみなされている、スポーツフードやサプリメントではないでしょうか。
ドーピングという規定のあるアスリートだからこそ、よかれと思って口にした食べ物が、いままでの努力を台無しにしてしまう結果になる可能性も、もっと考えることが必要ではないのでしょうか。
スナック菓子や炭酸飲料は禁止して、スポーツフードやサプリメントは推奨?
それってほんとに正しい栄養指導でしょうか。
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